事業内容

1.学術関連事業

(1) 学術講演会・研修会事業

【目的】

歯科医師等の資質向上を目的とし、最新の医療知識・技術を習得することにより日常臨床内容の向上を目的としている。また、医師・薬剤師との連携を図ることにより充実した医療サービスの提供ができることを目的としている。講演会開催については本会のホームページにて公開をしている。また研修会は最新の医療知識・技術を習得するだけではなく、症例報告や医科との合同研修会等により日常臨床内容の向上を目的としている。また、医師との情報を共有し連携を図ることを目的としている。

【内容】

歯科医師・歯科衛生士・歯科助手を対象とした日常臨床に役立つための最新の歯科医学に関する講演会を外部から講師を招いて医歯薬会館3階又は市内ホテルにて年2回(7月・12月)行っている。年間の受講者数は約160名である。また研修会は有病高齢者や障害者に対して安全で質の高い診療を提供するために君津中央病院で医科との合同研修会や千葉県歯科医師会で本会が行っている症例報告を行っている。参加費は会員については無料で、会員以外は有料となっている。

(2) 医療管理講習会事業

【目的】

良好な歯科医療環境を構築し維持するために専門的知識や最新の情報の普及を図り、歯科医師およびコ・デンタルスタッフ全体で研鑽を積み、より質の高い医療環境を保つ努力を行う必要がある。また歯科医療関連職種だけではなく行政・看護・介護現場等の多職種を交えた医療環境に関する資質向上を目的とし、最新の医療知識・技術を習得するだけではなく、ディスカッションを通じてお互いに連携を図ることにより日常でのより充実した医療・介護サービスを提供できることを目的としている。結果として市民及び県民が享受する多職種を交えた口腔ケアの向上に繋がることから公益の増進に寄与するものと考える。

 

【内容】

行政・介護現場等での口腔ケアの重要性を啓発するために歯科医師・歯科衛生士・歯科助手・看護士・老人介護施設職員・行政等多職種を対象とした口腔ケアに関する講習会を外部から講師を招いて医歯薬会館3階又は市内ホテルにて年1回(2月)行っている。年間の受講者数は約65名である。参加費は無料である。

(3) 歯科医療安全対策事業

 【目的】

歯科医療安全対策として、各歯科診療所で歯科医療に携わる歯科医師、
コ・デンタルスタッフの歯科医療安全管理に対する知識の向上と医療倫理の高揚を目指し、優良で安心・安定・安全な歯科医療環境の整備、コ・デンタルスタッフの知識・技術の充実を図ることを目的としている。
質の高い歯科医療を地域住民に提供することに繋がることから公益の増進に寄与するものと考える。

【内容】

新型インフルエンザ・HIV・HBV・HCV、他の感染症の現状と予防策並びに糖尿病患者、BP製剤服用者に対する臨床上の問題点等の講習会、コ・デンタルスタッフセミナーの開催、救急薬品の研修会並びに配布

【財源】

会費

2.名簿・会報発行事業

【目的】

本会会員の歯科診療所および高次医療機関・関連行政団体の名簿を作成、また各種事業活動や最新の医療知識・技術情報等を会報に掲載し、各診療所間や各種機関、団体間で情報を共有し、連携・協力体制の整備を目的としている。

【内容】

本会役員・会員名簿を2年1回、会報を年間2回(9月、3月)200部作成し、会員および関連機関、団体に配布。ホームページへ掲載

3.医療保険の適正化を目的とする事業

【目的】

歯科医師等の資質向上を目的とし、最新の保険医療養担当規則や社会保険診療報酬規定の正確な理解・解釈を周知徹底することにより日常の保険診療の向上を目的としている。開催については本会のホームページにて公開をしている。歯科医師の資質向上により結果として県民が享受する歯科保険診療内容の向上に繋がることから公益の増進に寄与するものと考える。

【内容】

(1) 保険講習会および研修会事業

社会保険診療報酬規定に基づく保険診療に関する講習会を外部から講師を招いて市内のホテルにて年1回行っている。受講者数は約90名で参加費は会員については無料で、会員以外は有料となっている。

(2) 歯科診療報酬明細書および請求書、返戻明細書等に関する事務整備事業

歯科診療報酬明細書および請求書、返戻明細書等に関する勉強会を理事及びレセプト審査委員が講師となり医歯薬会館3階にて年2回行っている。年間の受講者数は約40名で参加費は会員については無料で、会員以外は有料となっている。

(3) 医療保険制度改正およびレセプトオンライン化に関する講習会事業

医療保険制度改正およびレセプトオンライン化に関する講習会を年2回行っている。年間の受講者数は約145名で参加費は会員については無料で、会員以外は有料となっている。

4.公衆衛生及び歯科保健の啓発とその普及に関する事業

(1) 歯科関連イベントへの参加・協力と歯科相談事業

【目的】

不特定多数の地域住民を対象としたイベントに歯科医師会としてブースを出展し、様々な指導、検査などの啓発活動を通して自分の歯を大切にするという意識を持ってもらうこと目的としている。いつまでの自分の歯で健康で生活するという意識向上に繋がるため公益の増進に寄与するものと考える。また歯科診療に関する相談・苦情に対して第3者として対応することにより市民及び県民の歯科に対する不信を取り除くことや歯科治療に対するセカンドオピニオンを提供することを目的としている。また歯科医院や高次医療機関への紹介や医科との連携など迅速な処置をとることを目的としており、公益の増進に寄与するものと考える。

【内容】

各市の「健康まつり」等のイベントにブース展開し、不特定多数の市民に対して様々な指導、検査などの啓発活動また健康相談を実施する。

(2) 「健歯児童・生徒審査会」等関係諸団体事業への参加・協力

【目的】

「健歯児童・生徒審査会」「口腔保健図画・ポスター審査会」等の表彰事業の開催を通じて児童・生徒に自分の歯の大切さを意識してもらうことを目的で、自分の歯で健康的に生活するという意識向上に繋がるため公益の増進に寄与するものと考える。また、優秀者および作品を表彰することでそれを励みにしてもらうことも目的とする。

【内容】

毎年6月の「歯の衛生週間」にちなんだ健歯児童・生徒や図画・ポスターの募集を小中学校の在籍の生徒を対象にして行い、教育会館にて当会の公衆衛生及び保健活動に精通した会員が千葉県歯科医師会の選考基準に準じて、集まった小学校の部・中学校の部よりそれぞれ上位3名まで選考を行う。集まった児童・生徒全員に記念品を贈る。また公募してくれた図画・ポスターより同じく選考し、上位3名まで表彰状並びに記念品の授与を行ない、ホームページ上で公開し、最優秀作品を口腔衛生啓発ポスターとして制作し、全公立小中学校90校に無償配布する。参加児童・生徒総数は約133名、作品公募総数は約96点である。

(3) 「8020運動啓発・推進及び達成者表彰」事業の企画・実施

【目的】

「親と子のよい歯のコンクール」「作文・標語コンクール」を通して8020運動啓発・推進を図り、「高齢者よい歯のコンクール」を通して80歳以上で歯が20本以上残っている方を表彰することにより、それを励みに一層の口腔衛生状態の維持をしてもらうことを目的としている。いつまでも自分の歯を大切にしてもらうことを目的で、入れ歯ではなく自分の歯で健康的に生活するという意識向上に繋がるため公益の増進に寄与するものと考える。「健歯児童・生徒審査会」「親と子」と一緒に表彰することで高齢者と子供との交流を図ることを目的としている。

【内容】

「高齢者よい歯のコンクール」は80歳以上で歯が20本以上残存している高齢者と「親と子のよい歯のコンクール」は3歳児を持つ親子を公募し、教育会館にて公衆衛生及び保健活動に精通した会員が千葉県歯科医師会の選考基準に準じて選考を行い上位3名まで表彰状並びに記念品の授与を行なう。また「作文・標語コンクール」の作文は市民より標語は小中学校より公募で8020運動にちなんだ作品を選考し表彰する。

(4)公的施設歯科健診の実施

【目的】

法定健診(1歳半、3歳児歯科健診)、幼稚園・保育所から小学校、中学校、高等学校さらに特別支援学校に至る一貫した学校歯校保健教育を推進し、歯科疾患の早期発見・早期治療に結び付けられることや虐待が疑われる児童・生徒の発見に繋げることを目的としている。また、幼い頃からの口腔衛生教育は口腔衛生環境の自己管理に繋がる上でも有益である。歯科健診により疾病の重篤化を防ぎ医療費の削減にも寄与することから公益の増進に寄与すると考える。

【内容】

学校歯科医に対しての研修会の実施し、行政や各学校に歯科医の審査および推薦する。また学校歯科保健活動に協力し、講演や資料、パンフレットを提供する。

(5) フッ化物洗口普及事業

【目的】

幼児期及び学童期のう蝕予防のためフッ化物洗口を実施し、園児・児童・生徒のむし歯予防に対する関心を高めると共に、歯の保健指導の充実を図る事を目的とする。幼児期及び学童期のう蝕予防活動を推進することは、生涯自分の歯で健康的に生活するという意識向上にも.がることから公益の増進に寄与するものと考える。

【内容】

地域、学校、行政へフッ化物洗口の実施を働きかけ、希望する幼稚園・小学校・中学校を通じて、保護者の同意を得た園児・児童・生徒を対象にフッ化物洗口を実施する。各学校を担当する歯科医が出向き、フッ化物洗口の説明、管理及び実施を行う。

(6) ホームページを通じての情報発信

【目的】

当会の運営理念、事業活動を広く一般に公開する。各種講習会・研修会の開催を公示し参加者を公募、講習会内容の掲載により歯科および関連医学知識を地域住民と共有化する。歯科医療従事者の知識、技術を向上させ、日常臨床への還元により地域住民への健康増進、口腔衛生の啓発、円滑な医療行政の運営を目的とする。医療機関の地区別リスト、休日診療体制、訪問歯科事業、歯科健診事業の案内により、地域住民への円滑な医療サービスの提供が充実し公益の増進に寄与するものと考える。

【内容】

  • 君津木更津歯科医師会運営理念、事業・財務報告の公開
  • 各種講習会・研修会(学術・医療管理・社会保険等)の開催趣旨、開催告知、申込方法、内容の公示
  • 各種コンクール(健歯児童生徒審査会・高齢者のよい歯のコンクール・母と子のよい歯のコンクール・図画ポスターコンクール・8020 普及標語)の開催趣旨・開催告知・報告・入賞者の紹介・各種健診(口腔がん検診・高齢者歯科健診・成人歯科健診・事業所歯科健診)の事業説明、申込方法の公示
  • 訪問歯科診療の事業説明、申込方法の公示
  • 休日診療体制の事業説明、受け入れ医療機関リストの掲載
  • 地域別医療機関リストの公示
  • 公衆衛生啓発、健康増進を目的としたコラムの掲載

5.障害者と高齢者の保健と福祉の増進に関する事業

(1) 障害者と高齢者摂食・嚥下指導調査事業

【目的】

障害児の多くは摂食・嚥下機能の獲得が健常児に比して遅延しているものが多く、適切な時期のこれらの指導が将来障害児に起こる可能性の高い窒息や誤嚥による事故を防止することを目的としている。また障害者及び高齢者を対象に死亡原因の多くを占める誤嚥性肺炎の防止や口からの食物摂取への要望により安全に口から食物摂取を行うための摂食・嚥下指導に関する基礎知識の普及や指導を図り、摂食嚥下事故の防止に努めることを目的としている。一般診療所では対応が困難な患者を対象としており公益の増進に寄与するものと考える。

【内容】

摂食嚥下専門指導医のもと、君津郡市広域市町村圏事務組合肢体不自由児通園施設きみつあゆみ園において、通園者および介助者を対象に摂食嚥下指導および歯科保健指導を年5回程度行う。また、年1回症例検討会を開催する。行政並びに県民からの摂食・嚥下指導の要請に対して、摂食嚥下専門指導医の派遣を速やかに実施できる体制を整えるため当会が行政及び県民の窓口となる。

(2) 訪問歯科診療事業

【目的】

寝たきりで移動が困難な状態であり、また基礎疾患を有していて一般歯科診療所では充分な診療が受けられない市民及び県民の方を対象とした訪問歯科診療実施を目的としており、一般診療所では対応が困難な患者を対象としており、公益の増進に寄与するものと考える。また診療後も引き続き口腔ケアで関わることで歯周疾患等の重篤化を予防することを目的としている。

【内容】

移動が困難であり、一般歯科診療所において十分な診療が受けられない不特定多数の地域住民及び行政からの訪問歯科診療の要請を当会が対応できるような体制を構築している。また歯科医師派遣にできるだけ住民の希望に添った診療および人選を行っている。

(3) 高齢者歯科健診事業

【目的】

健康な高齢者であっても歯および口腔の機能低下がみられ、しかもその変化は緩やかであり、口腔機能検査を行い、市民自身の口腔機能低下の自覚と急激な機能低下の予防及びその手技を提供することを目的としている。また検査数値の保存管理により、脳卒中等のリハビリの目標として利用できることから公益の増進に寄与するものと考える。

【内容】

健常高齢者に対して口腔機能検査を実施し、機能維持に必要な基礎知識や簡単な体操等を指導する。資料は本人に提供し、当会で保管する。

(4) 介護予防事業

【目的】

特定高齢者や要支援高齢者である不特定多数の地域住民を対象とした歯と口腔の機能回復と機能低下防止を目的としたサービスを提供する事業である。高齢者は軽度の機能低下や疾病の後遺症として歯及び口腔機能に障害が残ると「閉じこもり」「認知症」等の原因となりその予防も目的としている。このサービスを通して通所サービスへの参加を促したり、積極的リハビリの奨励によってできうる限り社会との接点をつくることで口腔機能回復、症状の悪化と再発の防止、認知症の予防に役立つことから公益の増進に寄与するものと考える。

【内容】

脳卒中の後遺症として口腔機能および摂食・嚥下機能に何らかの障害を残した市民に対してリハビリ(脳卒中リハビリ支援事業)、手術を前提とした市民に対してその前処置としての暫間治療、口腔ケア(入退院患者への事業)や比較的軽度の障害を有する特定高齢者や要支援高齢者に対して健康体操や口腔ケア(口腔機能向上サービス)、認知症対策事業を行う。

(5) 介護保険関連事業

【目的】

介護保険認定審査会には医療・保健・福祉の分野からの専門家の参加が求められる。歯科医師として医療関連、特に口腔関連事項での専門的意見を述べることを目的としている。歯科医師会から医療分野の立場で審査会に参加し、多くの審査案件に関わることは公益の増進に寄与するものと考える。また介護保険運営協議会、全体会議への参加や介護保険関連の研修会を開催することによりその理解を図り、行政や市民および県民への窓口として、関連団体との連携をとって介護保険の運営に携わることは公益の増進に寄与するものと考える。

【内容】

介護認定審査会への委員を26名推薦し、同運営協議会や全体会議への参加、介護保険関連の研修会を開催する。

6.地域社会の保健と福祉の増進に関する事業

(1) 歯周疾患健診事業

【目的】

市民を対象にした歯科健診を行うことにより、歯科疾患の早期発見・早期治療に結び付けられ、歯周疾患の重篤化を防ぎ、結果として医療費の削減に繋げることを目的としている。また、歯科健診を通じて定期健診の重要性や口腔衛生環境の自己管理を啓発することを目的としている。これにより疾病の重篤化を防ぎ医療費の削減にも寄与することから公益の増進に寄与すると考える。

【内容】

40、50、60、70歳の市民を対象として歯周疾患健診を希望する実施医療機関の研修会を実施して市へ推薦する。年に数回行政と事業の検討会議を行う。

(2) 口腔がん検診事業

【目的】

口腔がんは決して発生率の高いがんではないが、自身の眼によって確認できる数少ないがんである。よってがん自体の存在が認知されることによっても早期発見・早期治療の確率が高まっていくものと考える。よって本事業は検診自体によって口腔がんを発見することのみではなく、口腔がんの認知度を高めることも大きな目的である。よって公益の増進に寄与するものと考える。

【内容】

口腔がん検診は年に1回、不特定多数の市民を対象にして集団検診(約200名)として行われ、当会で口腔軟組織疾患に精通した10名の一次検診の後、千葉大学医学部口腔外科学講座(5名)の協力のもと二次検診を行い、疑わしい場合は二次医療機関へ紹介状を交付している。また同会場において様々な展示物、リーフレットを用い口腔がんの認知度を上げるべく啓発活動を行っている。

(3) 休日応急歯科診療の実施

【目的】

一般歯科診療所の多くが休診の時に急性症状のある患者の応急処置を行うことを目的としている。一般歯科診療所が休診などで対応困難な場合にだけ対応しており、公益の増進に寄与するものと考える。

【内容】

市の委託事業として不特定多数の地域住民に対した休日応急診療を各市の診療所にて年末年始に午前10時~午後1時で行っている。診療に対しては当会会員の持ち回りで当番医を務める。年間対象者は約100名前後である。

7.事故・災害もしくは犯罪による被害者の支援に関する事業

(1) 災害時救急歯科診療

【目的】

不特定多数の地域住民を対象とした大規模事故、災害時に救急歯科診療を行うことを目的としている。大規模事故、災害時には多くの被災者が発生することが予想される。また、他地域からの応援の体制づくり、コーディネートすることも必要であり、一般歯科診療所だけでは対応が困難である。そのため歯科医師会が関わることは公益の増進に寄与するものと考える。

【内容】

不特定多数の地域住民を対象とした大規模事故、災害時に救急歯科診療をそれぞれの診療所及び事故・災害現場にて行う。救急歯科診療に際しては当会会員が各市災害対策本部からの出動要請に応じてこれに当たる。また、資質向上のための研修会を行い、九都県市合同防災訓練並びに各市防災訓練に参加する。出動装備及び備品の整備、備蓄する。

(2) 身元確認事業

【目的】

不特定多数の地域住民を対象とした事故、災害時の身元不明死体の口腔内所見による身元確認作業を目的としている。身元確認事業により早期に遺体を遺族に返還することが可能になり、また死亡届などの行政手続きの迅速化につながる。身元確認作業には2名で行う必要があり、専門的な研修を受けていることや、専門知識が必要とされる。また警察署との指揮系統などの連携を図る上でも一般歯科診療所では対応が困難であることから本会が関わることは公益の増進に寄与するものと考える。

【内容】

不特定多数の地域住民を対象とした事故、災害時の身元不明死体の口腔内所見による身元確認作業を警察署及び災害現場にて行う。当会警察嘱託歯科医6名で、年間身元確認は約16名である。また、実地訓練を含めた研修会に参加し、講習会を実施する。